訪問美容・訪問理容とは? 対象となる方の条件やご利用のポイントを解説!
こんにちは。訪問理美容あおぞらでマーケティングや経営戦略を担当している芹田と申します。
訪問理美容を頼んでみようか迷っていて、どんなサービスかよく分からず不安に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで訪問理美容とはどんなサービスか、対象となる方にはどんな条件があるのかについて解説します。
訪問理容、訪問美容の利用ご検討の際に参考にして頂けたら幸いです。
訪問美容、訪問理容とは
訪問美容・訪問理容とは理容師、美容師の免許を持つスタイリストが、心身のご事情や育児、介護などの理由で理美容室に出向くことが困難な方を対象に、ご自宅や介護施設、病院などに出張してカットやカラー、パーマなどを提供するサービスです。
高齢化社会における美容室、理容室の新しいかたちとして近年注目を集めています。なお「出張理容」「出張美容」という呼称も同様の意味です。
「訪問美容」と「訪問理容」の違い
「訪問美容」と「訪問理容」には違いがあります。
美容師免許を持った美容師が行う訪問サービスは「訪問美容」。
理容師によるサービスが「訪問理容」です。
訪問美容には美容法、訪問理容には理容法が適用されるので、提供可能なサービスが異なります。
もっとも大きな違いは、刃物(カミソリ)を使った本格的な顔そりサービスを提供できるのは理容師のみという点です。
カミソリでの顔そりには理容師免許が必要であることに注意しなければなりません。
なお美容師であっても「化粧の一部」という条件付きで、電気シェーバーなどを用いた軽微な顔そりは法令で認められています。
訪問理美容を依頼する際のポイント①
▷カミソリを使った顔そりを希望する場合は理容師免許のあるスタイリストを頼む理容師法の概要 抜粋
理容師は「理容を業とする者」をいい、理容師法に基づき厚生労働大臣の免許を得なければならない。理容とは「頭髪の刈込、顔そり等の方法により容姿を整えること」とされており、染毛も理容行為に含まれる。なお、理容師がパーマネントウェーブを行うことは差し支えない。
参照:理容師法の概要(厚生労働省)
美容師法の概要 抜粋
美容師は「美容を業とする者」をいい、美容師法に基づき厚生労働大臣の免許を得なければならない。美容とは「パーマネントウェーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること」とされており、染毛やまつ毛エクステンションも美容行為に含まれる。なお、美容師がカッティングを行うことは差し支えない。
参照:理容師法の概要(厚生労働省)
訪問美容、訪問理容の対象となる方
訪問美容、訪問理容(以下訪問理美容)の対象となるのは、以下の方々です。
- 怪我や病気で外出が困難な方
- ご高齢の為おひとりではお店に出向けない方
- 障がいのため理美容店へ行けない方
- 妊娠、育児中で美容室への訪問が困難な方
- 介護中で外出が困難な方
厚生労働省の公式資料には下記の通り明記されています。
(1) 疾病の状態にある場合のほか、骨折、認知症、障害、寝たきり等の要介護状態 にある等の状態にある者であって、その状態の程度や生活環境に鑑み、社会通念 上、理容所又は美容所に来ることが困難であると認められるもの (2) 自宅等において、常時、家族である乳幼児の育児又は重度の要介護状態にある 高齢者等の介護を行っている者であって、その他の家族の援助や行政等による育 児又は介護サービスを利用することが困難であり、仮に、自宅等に育児又は介護 を受けている家族を残して理容所又は美容所に行った場合には、当該家族の安全 性を確保することが困難になると認められるもの
理容師法施行令第4条第1号及び美容師法施行令第4条第1号に基づく出張理容・出張美容の対象について
続いて訪問理美容の対象者について、項目ごとに詳細をお伝えします。
対象者① 心身の事情で外出が困難な方
訪問理美容は外出困難な方々へのサービス提供を目的しています。
お体や精神に疾患・障がいを抱える方はお店に出向くことなく理美容サービスを利用可能です。
ご病気の方
心身に病気を抱え、理容室や美容室へ出向くことができない方は、年齢を問わず訪問理美容サービスを受けられます。
サービスを受ける際に診断書などの提出は必要ございませんが、ご予約時に病状について詳細をお伝えいただくとその後の流れがスムーズになります。
具体的には以下のようなポイントです。
- 病名、病状
- 寝たきりか否か(ベッドのキャッチアップができるか、背後に回りこめるスペースがあるか、介助者の方やご家族にお手伝いいただくことは可能かなど)
- 座位が保てるか否か(椅子に移動可能、車椅子を使用などの情報)
- 動いたり、暴れたりの症状がある場合、その程度と対処法
- 酸素吸入の有無(施術中に外せるかどうかなど)
- その他気をつけるべきこと
訪問理美容を依頼する際のポイント②
▷事前に病状を伝えておくとやりとりがスムーズになる障がいをお持ちの方
平成28年の厚労省通知には、障がいのある方も対象であると明記されています。
身体障がい、精神障がい双方とも、級に関わらず障害者手帳をお持ちであれば利用可能です。
訪問理美容あおぞらでもさまざまな障がい者の方にご利用頂いております。
たとえば障がい者施設さま、身体障がいや発達障害をお持ちのお子さま、高次脳機能障害の患者さまなどです。
なお手帳の確認は義務付けらていません。
怪我をして療養中の方
骨折や靭帯の怪我、ヘルニアなど、歩行や外出が困難になるような怪我をして療養中である場合も対象です。
ご予約の際に座位を保つことは可能かなど、状況を伝えていただくとスムーズです。
対象者② 妊娠中や育児中でお店に行けない方
平成28年に厚労省から出された通告により、対象者の範囲が広がり、妊娠、育児中の方も訪問理美容サービスを受けられるようになりました。
小さなお子さまを連れて美容室へ通うのは母子ともにご負担が大きいものです。ご実家などに預けるのも難しいような状況の方は、訪問美容も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
訪問理美容店は普通の美容室より技術が劣る?
「訪問理美容はご高齢者向けサービスというイメージが強い」「普通の美容室のスタイリストと比べて技術的に劣るのでは?」という不安もあるかと思います。
しかしご安心ください。多くの場合、訪問専門店で働いているスタイリストも元々サロンで働いていた経験があります。
不安な場合はご予約時に相談するとよいかもしれません。
女性指名でママさん安心
授乳や赤ちゃんの扱いなどさまざまな不安点があるなかで、ご自宅へ男性を迎え入れるのは気が引けるものです。
ご予約の際、女性のスタイリストに来て欲しいとご要望頂くと、女性スタッフが訪問させて頂きます。
訪問理美容あおぞらにも子育て中のスタッフが複数名在籍しているので、共通の話題や育児についての悩みなども共有できます。
気分転換も兼ねて、ご自宅でママさんトークをしながらリラックスできるのも訪問理美容サービスならではの楽しみかもしれません。
対象者③ ご家族の介護でお店に行けない方
訪問理美容は元々、被介護者様のために推進されたサービスですが、平成28年以降は「介護者様」、つまり要介護状態にある方のご家族も対象となりました。
日々の介護に追われお店に行く時間がなかったり、介護者の方を自宅でおひとり残すのは不安があったりと、介護する側も髪を切れないという状況は少なくありません。
そんなときこそ訪問理美容が役立ちます。
たとえば介護者様、被介護者様同日の利用も可能です。
訪問理美容あおぞらではご家族割引とを設けて、2名以上でご利用頂くとお得にご利用いただけるプランをご用意しています。
対象者④ 自治体の条例で定められた対象者に該当する方
上記のほか、各都道府県や市区町村によっては、訪問理美容の対象となる方について条例で定められている場合があります。
自治体に問い合わせるか、たとえば「仙台市 出張理容」などで検索すると自治体の公式情報にアクセス可能です。
健康な人も訪問理美容を呼べるの?
残念ながら、現行の法令下ではお身体が健康で、育児や介護といった事情のない方は訪問理美容を利用できません。
対象者については以下のように定められているのです。
理容師は、理容所で理容を行わなくてはならない。ただし、疾病等により理容所に来られない者に対して行う場合や婚礼等の儀式に参列する者に対してその儀式の直前に行う場合、その他都道府県(保健所設置市又は特別区にあっては、市又は区)が条例で定める場合には出張して行うことができる。なお、出張専門で行う理容師も対象者がこの条件を満たす限り可能となる。
理容師法の概要(厚生労働省)
美容師は、美容所で美容を行わなくてはならない。ただし、疾病等により美容所に来られない者に対して行う場合や婚礼等の儀式に参列する者に対してその儀式の直前に行う場合、その他都道府県(保健所設置市又は特別区にあっては、市又は区)が条例で定める場合には出張して行うことができる。なお、出張専門で行う美容師も対象者がこの条件を満たす限り可能となる。
美容師法の概要(厚生労働省)
訪問美容、訪問理容には2種類ある
訪問美容、訪問理容サービスを提供しているお店には2つのタイプがあります。
訪問専門の理美容店
訪問理容専門店は、もっともポピュラーなタイプです。
訪問理美容専門店は、お店を持たずに、出張のみをサービスとして行なっています。私たち訪問理美容あおぞらもこのタイプに当てはまります。
訪問専門のサービスを利用するメリット
訪問専門のお店を利用するには以下のメリットが考えられます。
- 施設や在宅でのカットに慣れている
- 車椅子や寝たきりの方の施術も可能
- 出張専門なので時間の融通が効きやすい
- 施設への入所や転居の場合も同じ理美容師が担当できる
- 車椅子や寝たきりの方の施術も可能
店舗タイプの理美容店が出張するタイプ
店舗運営との兼業
事業として訪問とサロンを両立しているケースもあれば、近隣に住む常連さんの自宅にだけ訪問しているケースもあります。
店舗からの出張理美容を利用するメリット
- 行き慣れたお店から来てもらえることも
- お身体が回復したら再び店舗に通える
訪問美容、訪問理容は介護保険の対象になる? 安く利用する方法とは
訪問理美容は介護保険で利用するイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
しかし2021年4月現在、訪問理美容は介護保険の適用対象外です。店舗と同じように、直接お金を払って利用することになります。
ご不明点はお気軽にお問い合わせください
訪問理美容のサービスと対象者についてお伝えしました。質問やご予約のご相談は、お問い合わせフォーム、公式LINEアカウント、お電話にてお気軽にご連絡ください。